第九章 運命の渦巻

第11話 1/2/3

ナトゥーはぶつぶつ言いながら、外にあった??に乗り、走り始めた。
ナトゥーの家まではあまり遠くない。
遅くなっていたからか、街を通っている人はいなかった。
家についたナトゥーは、周りを気にしながらドアをたたいた。
奥から女性の声が聞こえてきた。

「誰ですか?」

ナトゥーは姉の声に泣きそうになった。
クレムが代わりに答えた。

「僕です。クレムです」

ドアが開くと二人は飛ぶように中に入った。
二人に驚いたナトゥーの姉は驚いて後ろへ退いた。

「いったいどうしたの?」

「ナトゥーが戻りました。」

「え?」

クレムの話に、マントをかけていた男に視線をやった姉はその場に凍りついた。

「ただいま…」

「ナトゥー…」

彼女は目の前に立っている人物がナトゥーだとわかった瞬間、涙を流し始めた。

「なぜ…もっと早く来なかったの…待っていたのに…」

「ごめん…」

彼女は震える声で話し続けた。

「もっと…もっと早かったらよかったのに…あなたを待っていた…母親が…母親が旅に出たの…」

母親が旅に出たことを聞いた瞬間、重たいもので殴られたように衝撃を受けた。

「いったい…なぜ?」

「母はあなたがダークエルフ国王暗殺の犯人になったと話を聞いてショックを受けて倒れたの。
何日も意識が戻らなくて大変だった。ようやく意識が戻ったけど、休むこともせず、あなたを探しまわっていたラウケ神団の人々と出会い、手紙を残して家を出てしまったの。」

「なんていうことだ…手紙には?手紙にはなんて書いてあった?」

「ラウケ神団修道院に行って、君の為にお祈りを捧げると…」



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