第一章 救援の重さ

第8話 1/2/3

ノイデはナトゥーを見つめた。過去の哀愁に沈んでいた老戦士の目が徐々に光り始め、やがて普段の目に戻っていた。
ノイデは顎を撫でながらにっこり笑った。

「我々の国王、レプトラバ様はモンスターとの戦闘で長男を失った。それで衝撃を受けた陛下が理性を失ったと言いやがる奴らもいる。しかし国王は冷静で頭のいい方だ。」

ノイデは体の向きを変えて王宮の方を眺めた。
岩で作られたがっしりした王宮が夕日で金色に輝いている。

「これは簡単な話だ。我々ジャイアントやダークエルフが手を組めば、ロハン大陸の東を軸として、ヒューマンやエルフを牽制できるということだぞ。」

「ダークエルフって信じられる種族ですか。」

「ナトゥー、政治とは子供の気まぐれな友情とあんまり変わりのないものだ、もし今後問題が生じるとしても、我々の戦士達がダークエルフに負けると思うか」

ノイデは微笑んだが、ナトゥーは笑う事が出来なかった。彼はダークエルフの青年フロンの話を思い出していた。

‘しかし、私達とあなた達ジャイアントには共通するところがあるんです。すごく大事な共通点が・・・
それは嫉妬からの憎悪…‘

これが嫉妬という歪んだ感情から始まったことなら、果たして正しい結果にたどり着くだろうか。
ナトゥーはノイデがほぼ確信している結論にまだ同意することはできなかった。


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